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「草原や街を見たときにも思ったけど、やっぱりファンタジーだなー…。」
「シズク?」
ギルドの扉を開け中に入ると、広いスペースが有り、奥にはカウンターの様な仕切りが有り受付嬢が丁寧に接客している、右側にはテーブルが並んでおり、様々な格好の冒険者が昼間っから酒を飲んで居り、受付嬢と同じデザインの制服を着たスタッフが忙しそうだ。
左側には木のボードに沢山の紙が貼り出されており、それを冒険者達が吟味している。
「何でもないよ、ギルドってこんな感じなんだって思っただけ。」
「そっか、私も初めて来たよ!」
「思ったより人の数は多くないね、もっと密集してるかと思った!」
「ギルドは基本、人が多く入れるように広く造られます、もっと人口の多い王都等ではさらに大きなギルドを作っているのですよ。」
「成る程…。」
受付に向かっていると、冒険者達がシズクに気づき、少しずつ、受付に着く頃にはほぼ全員がシズクに注目している。
シズクは別に目立つことはしていない、ただそれほどまでに魅力的なのだ。
「すいません、ここで身分証の発行はできますか?」
「はい、受け付けております。」
シズクが声をかけた受付嬢は、艶のある茶髪を首の辺りで一纏めにして肩から胸に流している、おっとりした母性を感じる人だった。
「じゃあお願いします。」
「承りました、仮の身分証は御持ちですか?」
「ありますよ、どうぞ…、ついでにギルドのシステムとか聞きたいんですけど。」
「ギルドのシステム…ですか?」
「個人的に興味があります、登録方法、依頼の受け方、素材の買い取り、あとは…情報の売り買いはしているのか。」
「!…かしこまりました、身分証の発行に後5分程掛かりますので、その間にお話しましょう。」
シズクの情報の売り買いという言葉に、受付嬢は目の色を変えた。
「まずは登録方法からですが…」
「その前に!」
「?何でしょう。」
「お姉さんのお名前は?僕はシズクだよ!」
「え?名前?」
「うん!これからギルドとは長い付き合いになりそうだから、お姉さんみたいなきれいな人とお友達になっておきたいなって思ったんだ~♪」
「まぁ、もうお世辞が言えるなんて凄いわね♪」
「お世辞じゃないよ?」
「フフッ//、ありがとう!私はリナ、よろしくねシズクちゃん♪」
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