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目が覚めると知らない天井………は無かった。
「う、まぶしい。」
ただ、雲一つ無い青空が先ず目に写った。
「どこだ、ここ?」
雫は少し混乱しながら、起き上がって辺りを見渡した。
見渡す限りの草原、遠くに見える森林は、見た限り相当大きいようだ。
そうして周囲を見つつ、大分落ち着いてきた頃に、一枚の紙が目の前に現れた。
「うわ!」
何も無い空間から現れた紙は、落ちることも、風に飛ばされることもなく、目の前で宙に浮いている。
「なっ、何なんだ………?」
取り敢えず手にとって調べてみた。
「特に変わった所は無い、か…………でも、少し古い感じだな。」
あまり意味の無いことを考えるのは、少し現実逃避しているのかもしれない。しかし、頭では違和感を感じていた。
(なんだか、変な感じがする………)
意識すると、紙が変な白っぽい膜に包まれていることがわかる。
『何じゃ、お主もう魔力が見えるのか?』
「うおぅ!?」
『そう驚くな、ってどこを見ておる、ワシはここじゃ。』
「え、えっと、………紙?」
『うむ。』
小さい女の子のような声で、お爺さんのようなしゃべり方、……………これは、あれなんじゃないだろうか。
「………か、神様ですか?」
恐る恐る聴いてみると、
『うむ、よくわかったな。』
当たってました。
オーケーオーケー、落ち着け俺、何度もお爺ちゃんに言われた言葉を思い出せ!〔ここぞというときに慌てたら、死刑♪〕
いつも思っていたがなんてジジイだ!
「えっと、何故俺はここに居るんだ?」
『まぁ待て、今から全部教えてやるから』
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