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「なんで女になってるんだ?」
『趣味じゃ』
「なん……だと…」
趣味で女に変えられるって……。
『そ、それでじゃな///』
「ん?」
『大事な話があるから、わ、わしの所まで転移させてもよいかの?///』
「別に良いですよ?」
『そ、そうか、ではいくぞ♪』
風景が一瞬ぶれて、目の前に顔を赤くした美少女がいた。
白い髪を肩まで伸ばして、パッチリとした青い目、ほんのり赤くなった頬、桜色の柔らかそうな唇、それら全てが、少女のあどけなさを持ちつつ、完成された美術品のような美しさを醸し出していた。
「は、はじめましてじゃな//」
「あ、はじめまして」
「そ、それでじゃな、大事な話なのだが///」
「はい」
「わ、わしと………」
「?」
「結婚してくれ!!」
「……………………へ?」
え?なに?何で俺告白されてるの?
異世界に来て、説明受けてたら、美少女な神様に告白された。
うん、分からん。オーケー少し落ち着こう、お爺ちゃんが言ってたじゃないか、『いかなるときも平常心を失ってはいかん、平常心は大事じゃよー、平常心平常心、………あれ?平常心ってなんだっけ?』……あの爺ボケてたんじゃないかな。
「と、取り敢えず説明してくれ」
「う、うむ、お主の事は前々から神々の間で話題になっておったんじゃ」
「どんな?」
「世界を渡らせる予定の人間が、女神の中でも一、二を争える美女だと」
「マジかよ………」
男なのに女神と比べられるとか……、しかもトップレベルとか……。
「それで、わしも一目見ておこうと思ってお主のいた世界に行ってみたんじゃ。」
「行ったんだ……」
「そこでお主を見て、ひ、一目惚れしたんじゃ///」
「そ、そうか//」
面と向かって言われると恥ずかしいな。///
でも何で俺を女にしたんだ?
「しかし、問題があったのじゃ」
「問題?」
「わしは、女が好きなんじゃ!」
「へ?」
何か堂々と百合宣言された。
「しかしお主を観察していると、お主が男だということがわかって、悩んだ末お主を女にすることにした!」
「俺の意思は?」
「どうしても男に苦手意識があるのじゃ………」
「……」
「すまぬ……」
「性別については許す、でも結婚はできない」
「……そうか…」
「でも……」
「?」
「こ、恋人からなら……///」
「ほ、本当か!?」
拝啓両親へ、初めて彼女ができました。
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