采羽編

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「空海」 お茶を注ぐ彼の背中にしがみつく 「…何だよ」 溜め息をついて呆れながら私の方を怠そうに見る その姿は何回も見ているのに毎回胸が痛む 「…ねぇ分からないことがあるんだけど教えて?」 お茶を注ぎ終わった空海は、そのカップを持って父のいる書斎へと向かおうとした 「……空海のバーカ」 「そんな事言ってると、教えてやんねぇぞ」 …地獄耳め 空海はギロッと睨むと、父の元へ向かった
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