第一章-新しい朝

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春、長い冬が明け、桜が美しく咲く頃、 僕は生まれて 18回目の誕生日を迎えていた。 何も変わらない春。 僕も、もう高校三年生だ。 どうでもいいけど。 そもそも、なぜ学校に行かなきゃならないのか考えてみる。 しかし、めんどくさくなり、5秒で止めた。 まて5秒いや4.99秒まではちゃんと考えた。 嘘だけど。 それはさておき、 高校生活3年間を振り返って見る。 んー、何もなかったなぁ。 始まってまだ数行でもうダメっぽい。 はいヘタレ主人公です。 どうでもいいことを考えても日は昇ってくる 因みに僕には日課がある。 0時から2時まで夜空を見ること。 そこから家に帰り寝る。 この日課もつい最近始めたばかりだけど。 すると 朝日がカーテン越しに差し込んできた。 あぁ眩しいなぁ。 そろそろ起きて学校に行く準備をしないと。 部屋から一歩外に出る。 「さむっ」と無駄に声に出して言ってみると思わぬ所から返事が返ってきた。 「寒いねぇーてか、秋人(あきと)それ新しい髪型?栗みたい。」 と、僕の後ろでパジャマ姿の姉が笑いながら尋ねてきた。 「おはよーさん、今日はちゃんと起きれたのな、今日わ」 とりあいずおちょくっておく。 姉は僕より2つ上で今は大学2年生。僕とは仲が良いと思う。因みに彼氏は居ない。 「残念でした!今日は私の寝顔が見れなくて!」 「てか、今日誕生日じゃん、おめでとう!」 「女の子でも紹介してあげよーか?」 姉は言ってから失言だと気付いたらしい。 「いや、遠慮しておくー」 と、適当に流し洗面所へ 洗面所に入り顔を洗う。 先程の会話を覚え出す。 そう僕は18年間彼女ができたことがない。 できたことがないのだ! 自分で言っておいて悲しくなってきた。 別に好きな人とかいるわけでもないし、 告白も4~5回ほどされたことはある。 だけど、18年間いなかったのだ。 まぁいいか。 顔を洗い終わり、リビングへ向かう。
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