甘い夜

21/31
2096人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
見つめられるだけでおかしくなりそう。 その潤んだ瞳に一層煽られたようにゆっくりと唇に触れると、海翔さんは我を忘れたように夢中で甘く口づけを深めた。 時々漏れる吐息がどんどん体の芯を熱くし、痺れるような感覚に溺れてしまいそうになる。 触れる唇が耳へ首筋へと移動する度に、ピクッと体が跳ねる。 優しく滑る指先にまた吐息を漏らす。 恥ずかしくて必死で声を堪えても、それは無駄な足掻きでしかなくて……。 「ちゃんと俺の腕の中で啼けよ」 もうこの人には敵わない。 .
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!