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部屋の中央に鎮座するガラス天板のテーブル。
机上には真っ黒なノートパソコンが置かれ、それに対峙してキーボードを叩く水上の姿があった。
時刻は午後四時近くになろうとしている。
水上は自宅マンションのリビングで、仕事上の作成すべき書類とデータの入力に追われていた。
ようやく辿り着いた出口に、
(あぁ、やっと終わった…)
凝り固まった腕を天井に向けて大きく伸ばす。
そしてパソコンの電源を落としてテーブルの端に寄せると、そのまま雪崩れ込むように顔を突っ伏した。
「………」
水上は深い溜め息と共に、そっと目を閉じる。
長い休暇のお陰で仕事はみるみる増えて、何とか休み明けの業務量が少なくて済むようにと、自宅のパソコンを利用して取り組んでみたはいいが。
誰とも会わずに何日間も過ごすというのは、ストレスが溜まるもの。
日頃職場だけでなく、営業として多くの人と接しているからだろうか。
でも、きっとそれだけじゃない。
―――会いたい。
水上の脳裏に掠める、成人女性と呼ぶには幼いような、あどけなさを残した顔ではにかむ彼女。
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