第7話 決戦はバレンタイン

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 自分がこれからしようとしていること、わかっている?  だけど、逃げないって決めたから。 「何もかも聞きました。斉藤さんがわたしの悪口を言っていて、それで神崎さんが怒って掴み掛かったって。  それに、女の子達に手を出していたのは斉藤さんだったんですね。わたしのこともターゲットにしようとしてたって」 「ふーん、口が軽い奴もいたもんだ」  いじわるな瞳を隠そうともせず、斉藤さんは口元に笑みを湛えたままわたしを睨み据えた。  その笑顔は本当に怖くて足が竦む。 「そうだよ、深愛ちゃんは尻軽そうだから、食事にでも連れてけば、すぐにやらせてくれるだろうって言ったの。そしたらあいつ突然掴み掛ってきやがって。  まぁ俺も、あいつが廊下を通りかかるのが見えたからわざと聞こえるように言ったんだけどね」  そんなヒドイことを言っていたの?
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