四章

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「執着って、恐い言い方だわ。カオルの件があるんだもんそれでじゃないの?」 「まあ、それも有るだろうけど少し違うんだよね。どちらかと云うとさジュンさんに対する態度に近いか…ねえ加奈子。佐久間って本当に初対面だった?実は昔関わりが有ったとかさ」 佐久間と私が?ネットで見た佐久間のプロフィールを思い浮かべる。出身地、学歴、会社…どう考えても接点などある筈は無かった。 「絶対と迄は言い切れないけど、それは無いわよ」 「そうよね…いくら加奈子でもそれは無いわよね」 「酷い言い方…いくら加奈子でもって…」 「まあ、この先当分佐久間と関わるんだからさ。そのうちわかるんじゃない?」 「恭子こそ興味津々でしょ?」 それもそうだ、と言いながら恭子は先に車を降りた。
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