四章

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「そのまま聞かせるんだ…」 「仕方ないわよね。佐久間イコールカオルなんだもん。まあ、気にしない事ね」 「他人事だと思って、狡いわよ恭子」 スタジオの経費だって馬鹿にならない筈だ。リアルな話あれだけのスタッフも合わせると結構な金額になりそうな気がする。 noxの経費は限られている。佐久間の普段している仕事とは違う。 恭子と二人、佐久間の事務所へと戻った。 「ああ、そんな事か…そうだな。ちょっと待って専務と相談するよ」 「専務さん…ですか?」 「そう、Office 佐久間の実質の社長だな」 恭子と顔を見合わせる。佐久間はさっさと部屋を出た。 「何?佐久間さんって社長じゃないの?」 「そんなことないよ。契約の時確認したもの」
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