sunset orangeB

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チラチラ見ていた先は、私の趣味からは対極に当たる時計。 文字盤の数字が何故か握り寿司になっている変なやつ。 因みに今は、長針も短針もマグロとイクラの間にある。 すると、私の視線の先に気が付いたのか、わりと形の良いその眉がムムッと寄せられる。 ように見えた。 というのも、この人の顔はいつも眉間にシワが寄っているから。 シュッとした眉毛と眉毛の間にうっすら二本線。 見分けるコツは、深いか浅いか、あとはもうその場の雰囲気とノリと、ひと匙の勘に頼るしかない。 「へー、そういう事言うのかぁ。ふーん。へー、ああそう」 ジロリと見上げてくる目線は、まさに今シワシワ確定なわけだけど、私は構わずそのとなりに腰掛ける。 「この主婦ってさ、ほんとお気楽だよねー」 優しい色使いのアニメは、大人四人と小学生二人、あと幼児と猫で仲良くスイカなんか食べている。 猫ってスイカ食べるんだ。 種とか盲腸は平気なんだろうか。
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