土曜日の水槽

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薄暗くて水槽が並んだ空間に、 イツキさんと二人きりでいるのが好きだった。 今まで、 誰と一緒に居るよりも、 イツキさんと居る時間は本当に特別だった。 そんな想いも、 今日で、 泡のように消えてしまうんだ。 「ルリは俺と別れたいの?」 海月の水槽の前で、 イツキさんが私の代わりに言った。
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