幸せだった日々~存在~

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 あ、また一緒にいる……  教室の窓からゆーちゃんの姿を見つけ喜んでいたのも束の間。  私の目に留まったのはゆーちゃんの隣で楽しそうに笑う木崎さんの姿だった。  確かに同じクラスだし、仲が良いのも知っている。  だけど気づくといつも隣にいて笑っているような気がする。  多分、木崎さんの気持ちを知らなければ、こんなにも気にはならなかったのかもしれないけど、知ってしまった。  毎度の事ながら私も気になるなら見なければいいのに、気になるから見てしまう。    矛盾しているかもしれないけど、こればかりはどうしようもない。  あ、目が合った……  不意に重なる木崎さんとの視線に背筋をピンと伸ばし息をのむ。  木崎さんは少しバツ悪そうに視線を逸らした。  隣にいるゆーちゃんはというと木崎さんの表情から笑みは消えてしまっているのに全く気付いていない様子だった。 .
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