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私は木崎さんの明らかにゆーちゃんの事が好きなのに、好きじゃないフリをするところが嫌いだった。
逆にあからさまな態度で出られたら、それはそれでキツイが今の態度が妙に勘に触る。
好きなくせに遠慮して……
ソレでいて私の見ていないところでは誰が見ても分かる態度。
彼女を目の前にしたら普通、そうなるのが当たり前なのかもしれないが、どうしても好きになれない。
多分、私の中で木崎さんには勝てないという劣等感のようなものがあるからなのかもしれない。
「---幸江、聞いてる?」
急にゆーちゃんの怪訝そうな顔が視界に入る。
「ごめんっ」
一瞬、自分が置かれている立場が理解できなかったが、目の前に広げられている教科書を見てすぐに我に返り思い出す。
---今、ゆーちゃんに勉強を教えてもらっている最中だって。
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