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でも穏やかな日々なんて、そう長くは続かなかった。
何で?
どうして?
せっかく頑張ろうと決意したのに邪魔するかのように、私に見えなかった現実を突きつけた。
しかも最悪な事に偶然立ち聞きしてしまったのだ---木崎さんが友達と話しているのを。
"木崎さんが前にゆーちゃんに告白した事がある"という事。
そして"諦めるつもりが、まだ諦めきれていない"という事。
さらに最悪な事に"木崎さんが同じ大学を目指している"という事だった。
もちろん木崎さんたちは私が聞いてしまったなんて気づいていないし、私はソレをゆーちゃんに言う事もできない。
本当なら"木崎さんに近づかないで!"って"やっぱり大学を替えて!"って強くゆーちゃんに訴えたい。
でもそんなこと私が言えるわけがない。
ソレをすることによってゆーちゃんの事を諦めていないっていう事実を教える事になるし、またゆーちゃんを悩ませてしまうから。
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