幸せだった日々~後悔と決断~

3/12
前へ
/36ページ
次へ
確かに長谷部さんとはずっと一緒に居たいし、私には長谷部さんは大切な存在だった。 でも長谷部さんに離婚してほしいなんて思ってはいなかった。 突然、家を飛び出し5年近くも別居生活しているのにもかかわらず離婚しようとしない奥さん。 そしてそれをどうこうもせず平行線のまま過ごしてきた長谷部さん。 勿論、娘さんの存在が大きいっていうことくらい分かる。 でも全く会えないのであれば普通、離婚してそれなりの条件を提示して娘さんと会えるようにだってできたはずだ。 ソレをしないということは長谷部さんの中に奥さんへの想いが今もまだ残っているのだと思う。 もしかしたら長谷部さん自身、気づいていないのかもしれないけど、それでも良かった。 それで長谷部さんの傍に居られるのなら、私はそれでも良かった。 長谷部さんとの時間が私をどんどんズルい、嫌な女にしていく。 それでも一人になるのは嫌だった。 .
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

92人が本棚に入れています
本棚に追加