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去ったのを確認してからタバコを咥え直し、天を仰いだ。目を閉じると隠していた本心が口から勝手にとび出した。
「──。うぜぇ……」
そいつはおそらくまたあの薄い笑みを浮かべていたに違いない。
「喫煙席と禁煙席どちらに……」
「あ、喫煙で……」
今日は一日の喫煙量の最多記録を更新しそうだ。
話が長くなりそうなのであたしはファミレスに移動することにした。本当はさっさと片付けて帰りたいのだが、しかたない。
「コーヒーでいいか?」
「ああ、うん……」
明るいところで改めて見るそいつの顔は本当に幼いものだった。
病的な部分はみられない。特に痩せているわけでも太っているわけでもない。半端に伸びた髪も異常さを表すまでに至らない。しいてあげるならば目だけは普通とは違うようだった。人の目付きの違いなど分からないと思っていたあたしには意外だった。
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