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いろんなことを考えた。もしかしたらトドメをさしてしまったかもしれない。クビになったらどうしよう。
尊い命がどうだとかは考えたような気がしない。
そいつはまた薄い笑みを浮かべた。
気分の悪さは勤務後のロッカールームまで引きずられた。
ネームプレートを外しただけの白衣姿のまま帰宅することにも慣れた横着モノ。どうせ途中で立ち寄る所などないのだから。
洒落っ気のないカバンの中から取り出すイライラ防止策。
ようやく解放されると思って外に出ると、そいつが待ち伏せしていた。
「どうしました?」
火を点けようとしたタバコを隠して社会人モードに入る。特に相手が子どもなら尚更。
「そうじゃないでしょう?」
「?」
沈黙。
「ねえ、僕は変かな?あなたと同じように」
多感な中学生にしても、なんて失礼な奴なんだろう。まあ、安定剤を必要とする人間だ。まともなことを言うわけがない。それが現実。
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