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「もう腕力に頼るのもアホらしくなった。ってか、こないだな…おまえを見かけたんだよ。呼び止めようかと思ったんだが、女連れてやがって!なんかムカついたが、おまえ等が楽しそうにしてるんでなぁ、無性に喧嘩すんのアホらしくなってな、呼び止めんのやめた。あれ、うちのガッコのスケじゃないだろ?」
「なんだ、見ていたのか?確かに学校違うぜ。それがどうしたんだ?それより、どこで見ていたんだ?」
「役場前で花火のときや、俺ん家あそこから近いんだぜ。まあ、正直言うとな、おまえ等見てて羨ましかったんや。なんか、生き生きしとるし、すげー楽しそうやったからなぁ」
「ああ、あんときか」
翔は、思い出し納得した。考えてみれば、その日以外は全て舞の所へ訪ねていたのだから、聞くまでなかったのだ。なんとなく見られていたのが気恥ずかしく思いもしなかった事が口に出てしまった。立っているのも何だかと思い、近くのソファに腰掛ける
翔が腰掛けたのを見て、竜也はつられるように腰掛けた
「あれは、おまえの女か?」
「そんなところだな。それで何が言いたいんだ?」怪訝な表情で聞く
「まあ、慌てるな。早く言えば、喧嘩やめにするってこんだ。あれ見たら、さすがに喧嘩出来んわい。おまえ、あんな顔もするんだなと思った。えらい笑っとたぜ」
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