君が夢見た未来 継章

離れて想う故に

「そっか？そんな事はわからん」意外な言葉に、翔は戸惑いながら投げやりに答える

「相変わらず素っ気ないな。こうして見ると変わらんようにも見えるな」

「そりゃ、変わり過ぎても気味悪いだけだろ？そんな変わりたくないぜ」

「ちげえねえや。それはそれで、見ててムカつくな。間違いなく、ぶん殴ってらぁ」

「だろ」翔は、短く答え。内心、話してみれば、以外にも気が合いそうだと思った。会った頃から喧嘩ばかりしていた事もあり、互いに喧嘩相手の対象にしか見ていなかった。似たところもあって、自分を見ているようで嫌な思いもあったのかも知れない。素直になれず、身構えては、ぶつかり合い衝突を幾度となく繰り返してきた

「そういや、金魚の糞は？」

「ああ？」

　竜也は、言葉の意味がわからずに訝しげな表情で考え、間を空けて答える

「誠一か？アイツなら、おまえを恨んでいたぞ。アイツ鼻の骨が折れていたからな、まあ自業自得やな。凶器持ったのが悪い。そんうち、会ったら気を付けな」

「ああ、そうしとく。って、一緒じゃないのか？」