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「何もしてないと言えばしてないだろう。竜也の期待しているような事は残念ながら一切ない。それでも良いじゃないか、誰かの期待通りの事をして他人を喜ばすよりも、自分達の思いが尊重されているなら側にいるだけで俺は満足だ。それ以上の事を望むのは罪かも知れないからな…」
「へぇ、変わったな。なんか、つまんねえの。からかい甲斐がないな、その割には今は幸せそうな面してないな」
「かも知れないな」
一際、辛そうな表情を浮かべ、視線を落とす翔
「まあ、でも良いスケじゃん。なんか魅きつけられるもんがあるんだよな。で、どうなんだ?喧嘩よりも楽しいか?」
竜也は、翔の表情を確認し、話題を変えた
「ああ。かなりね」
「そっか、なら良い。俺も恋してえなあ。好きな奴はいるんだけどよぉ、不良は嫌いだってよ。なんか阿呆らしくてやってらんねえぜ。なんか最近は何もする気ないし、面白い事はないし」
「ないね。今は何が面白いって言われても、俺にとってはないかな」
「なに、辛気臭い事を言ってるんだ?会いに行けば良いじゃないか!らしくないな。俺だったら、どんなに遠くても電車でもチャリ使ってでも会いに行くぞ。腹決めろや。おまえの気持ちは、そんなに軽いんか?」
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