離れて想う故に

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   夏休みが終り、残暑厳しい二学期が始まった頃  翔は、悩み続けた。苦悩と焦燥感と会えないことに対しての切なさが入り混じった衝動に追い詰められてゆく。舞の帰郷と同時に会えない日々か続き、会いたくても会いに行けないほど翔にとっては遠かった  色褪せた日々が過ぎ去る中、心が空になったように、上の空だった。日常に起きる全てのことが、どうでも良くて機械的に日々を過ごしていた。多くの時間を持て余し、道草をしながら宛てもなく時間を潰す毎日が続いた  そんな日々の中、いつもと変わらない窮屈で退屈な授業の合間の休み時間 「おい!聞いてるか?おーい!」  近くで話し掛ける声が、何処か遠くから聞こえてくる錯覚と他人事の様に捉えていた 「翔!」名前を呼ぶ声は大きくなる  間を置いて、翔は興味なく見遣り聞く。「拓也か、なんだ?ほっといてくれ!」 「おまえに、お客さんだよ。ほら、あそこに良いねぇ」  ニヤニヤしてる拓也の指差す方向には、教室の入り口の外で待つ、他のクラスの女子がいた。何か言いたげにこちらを伺い、身じろぎしていた。仕方なく重い腰をあげ話し掛ける
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