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「っあ!付き合ってる人いたりして?」
拓也は、からかい気味に意地悪く言う
「いるよ」翔は即答する
「っえーーー本当かよ?紹介して。誰々?俺が知ってる人?写真ある?可愛いの?」
勝手に話を作っていく拓也を一瞥して、翔は余計に疲れて机に潰れる
「わかった。翔、悩みがあるんなら親友の俺様に黙ってるなんて水臭いじゃないか。話しならいくらでも聞いてあげるぞ。その代わりに誰か紹介してくれたら、嬉しいんだけどな…」
いつ親友になったんだ。と、翔は思いつつ訂正する気もなく、言い返す気力もなくて、聞かなかったことにした。勝手に盛り上がる拓也を尻目に外を観る。雲一つない青空が広がっていた。暑い教室に涼しい風が通り抜ける
『この空の下で、今頃、舞は何をしてるんだろうか?同じように学校に行ってるのだろうか?』
自分の知らない舞の一面を思い浮かべ、自然に笑顔になっていた
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