枯れ果てています。

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   そう言われたら、何のことかは判るけど……想像しただけで、だるい。 「お、佐奈。そろそろ時間だな。帰らないと。じゃあな、坂田」 「ええ、また。佐奈さんも」 「うん、またねー」  何事もなかったように、車は走り去っていった。  足元を見ると、待ちくたびれたアンがべたりと座り込んでいる。今からグラウンドに行くのもな……と思案していると、アンが立ち上がって歩き出した。 「行くの?」  訊ねると、アンはぷすん……と不満そうに鼻を鳴らして俺を引っ張ろうとする。待ちくたびれたことに拗ねているのは、その顔を覗き込まなくても判ることだ。  確かに、何となく疲れたのは俺だけで、アンの運動量は充分とは言えない。苦笑してから、俺はアンに続いた。 「じゃあ、公園の方を回って帰ろうか。監督に会う気分じゃなくなっちゃったし」  アンの機嫌が直った証の尻尾が、俺の足に何度か当たった。 .
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