心を開くことを何度も殺して。

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   抜きつ、抜かれつで競わせていた吐息はやがて速度を落として、俺はズルリと脱力した流華さんの身体を抱えた。  流華さんとこういうことをする度、自分の性を思い知らされる。  俺は、いたぶるとまではいかない程度に女の人を追い詰めるのが好きなんだろうな、と自覚してしまう。  昔はそんなこと、考えもしなかった。10代の3年は凄まじいものだ、と思ってしまう。  3年前は、3年後の自分がどうなのかってことを想像しようとする力もなかった。それが進歩ってやつなのかな。  更にずり落ちそうな流華さんの身体をもう一度支え、汗ばんだ首筋に軽く口唇を這わせた。すると正気に戻ってきたのか、流華さんの腕がしがみつくように俺の首に回される。  耳元で、ほっと息を漏らされた。満足そうで、何よりだ。 「……仁志くんてば、ズルイ」  掠れた声でそうささやく流華さんの顔を覗き込んだ。 「どうして?」 「だって、あたしはだんだん仁志くんに弱くなっていくのに……あなたは、だんだんあたしを追い詰めるのが上手になってく」 「……褒めてくれてありがとう」  クスッと笑ってやると、抗議の代わりに口唇を塞がれる。  自分の中の苛立ちがすっきりしたことで、軽く失望してしまう。女の人を利用してるみたいで、自分でもこういうのは感心しないけど。 .
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