【第2話】はじめての、夜

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  座敷の入り口には、きょとん、とした顔をした神谷さん。 ちょうど、本当に信じられないタイミングで、戻っていらしたようで。 突然自分の名前をあげられて、“?”を浮かべている。 「あぁー、神谷さんっ! いまね、澪先輩のぉ」 「いやいや何でもないんです! 何でもないのでどうぞ座ってください!!」 ぎゃあああああああ!! いま何言おうとしたユリナ!!! 私は心の中で叫びながら、何とかユリナちゃんの言葉を遮り、神谷さんを促す。 後ろを通りやすいように、ギリギリまで前にずれて。 なのに、少しだけ首を傾げた神谷さんは、「……じゃあ」と言って、私の隣に座った。 ……え? あ、れ……? 私、ココに座って欲しい、って言った、みたいなことに、なって、る? .
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