1999人が本棚に入れています
本棚に追加
座敷の入り口には、きょとん、とした顔をした神谷さん。
ちょうど、本当に信じられないタイミングで、戻っていらしたようで。
突然自分の名前をあげられて、“?”を浮かべている。
「あぁー、神谷さんっ! いまね、澪先輩のぉ」
「いやいや何でもないんです! 何でもないのでどうぞ座ってください!!」
ぎゃあああああああ!!
いま何言おうとしたユリナ!!!
私は心の中で叫びながら、何とかユリナちゃんの言葉を遮り、神谷さんを促す。
後ろを通りやすいように、ギリギリまで前にずれて。
なのに、少しだけ首を傾げた神谷さんは、「……じゃあ」と言って、私の隣に座った。
……え?
あ、れ……?
私、ココに座って欲しい、って言った、みたいなことに、なって、る?
.
最初のコメントを投稿しよう!