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あっという間に、約束の週末。
……こんな風に言うと、まるでデートみたいだ、が。
これはあくまで、仕事の一環。
堅苦しくない程度の、接待に近い、飲み会だ。
「羽村、長瀬、そろそろ出るぞー」
「あっ、はいっ!」
「はーい、っと」
19時過ぎ。
定時、というものがあってないような私たちにとっては、随分早い時間だ。
佐川さんの声に促されて会社を出ると、すでに外で待っている数人が見えた。
「あっ、みんなやっと来たぁ!」
そう言ってぴょこっと私の隣に来たのは、後輩の宮野ユリナ(みやの ゆりな)ちゃん。
くるんと内巻きになった肩くらいまでのボブヘアも、つけまつげとピンクのチークが施されたメイクもかなり似合ってる、新米コピーライターだ。
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