【第2話】はじめての、夜

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  「おい、小競り合いはその辺で終わりにしておけよ。今日は神谷さんも来るんだからな」 その言葉に、急に緊張が増してくる。 そうだ、今日は、神谷さんに会えるんだ。 それも、一緒に飲めるなんて。 ……想像するだけで、ドキドキし過ぎてどうしようもない。 「澪先輩っ!」 「っはいっ!?」 突然声をかけられて、裏返ったような変な声が出て焦る。 けれどユリナちゃんは気にする様子もなく続けた。 「楽しみですねぇ! 神谷さんと飲めるなんてっ!」 「そ、そうだね……」 もしや、ユリナちゃんも神谷さんのこと……? そんな風に思うと、ちくり、胸が痛む。 .
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