愛と憎しみの狭間

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綾がリビングで、のたうち回っている。 見ているだけで気分が清々しい。高揚する感情に酔いしれ、またお酒を口に運んだ。 ――今日もきっと来るわよね猿田……よりにもよって、あいつを味方に引き入れるなんてね。綾も馬鹿じゃないわね――計算外。 あの男を見ていると、おぞましいあの頃を思い出す……山田先生の為、これは山田先生の為なのと言い聞かせ、自我を壊したあの時のことを――。 腐敗臭を漂わせる腐りきった男が、拓也さんと同じ教師、しかも綾の担任だったなんて――。 「あああああああ!!!! 忌々しい!!!!」 壁にグラスを投げつけ、ガラスの破片が飛び散った。
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