初夏
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とは言え 養子になったから 死んだ母を記憶から葬ったわけではなく スーパーやコンビニで死んだ母がよく買ってくれた菓子パンを見ると 何だか胸が痛んだ。 可愛いがられた記憶はないけれど 時折 俺に向けた微笑みに何かしらの情はあったように思う。 義母になった幹子姉の母は優しく聡明な女性だったがやはり幹子姉と俺に向ける眼差しは微妙に異なっていた。
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