初夏

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母親の葬儀が済み 大人達は俺の処遇について話合っていた。 難しい話は7才の俺にはわからなかったが 時折 隣室から聞こえてくる話し声で俺は厄介者だという雰囲気は伝わってきた。 「充君!カルピス作ったから こっちおいで」 幹子姉がそこから俺を遠ざけるかのようにキッチンから呼んだ。 無言で頷き キッチンに行こうとする俺に親戚の中の一人が「施設にでも入れるしかないだろ!」と言っている声が降りかかってきた。 幹子姉は咄嗟に俺に走り寄り耳を塞ごうとしたが 俺は足の裏を強力な接着剤でもつけられたかのように動けなかった。
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