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「……んだよ、高校生じゃあるまいし」
「年齢なんて関係ないのっ! お願いだから離れてっ!」
はあ、と大きな大きな溜息を吐いた長瀬は、面倒くさそうに私の目を覗き込んだ。
「本当に離れていいワケ?」
「……はぁ?」
その質問に、当然じゃないか、と眉を寄せる私。
しかし長瀬は挑戦的な目のまま、言った。
「離れたら、お前のカラダ、丸見えになるわけだけど」
「っ!」
慌てて身体を隠そうにも、その役割を担ってくれるものは何もない。
自分の腕をかき抱いて、胸が見えないようなんとかやり過ごすのが精一杯の抵抗だった。
そんな私を見て、失礼な長瀬は噴き出す。
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