【第3話】一夜あけて、

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  「な、なんでそんなことまで……っ!?」 微かに唇が震える。 確かに、長瀬の言う通りだ。 私は、あまり身体を重ねることが、好きではない。 変に緊張するし、気持ちいいと思ったことがないから、だ。 けれど。 長瀬にそんな話、したことないはず。 一体どこでそんな話を……と考えても思い当たる節はない。 青ざめる私に、意地悪な笑みを浮かべた長瀬は言う。 「さー、誰から聞いたんだったかなー……」 「っ、何それ……」 「みんなそーいう話、スキだからなぁ」 「みんな、って、……っ、う、嘘でしょ……!?」 みんなって、みんな? 会社のメンバーとか、そういうこと? 私のそんな話、どうして、どこから、なんで……? ぐるぐる回る疑問と恐怖で、青くなった顔から血の気が引いて、今度は白くなっていくような気がした。 その途端。 .
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