【第4話】一夜の過ち、ではありません

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  『迎えに行くから、家で待ってろ。拒否権なんてねーぞ。理由はわかるよな?』 ……いやにキレイな字さえ腹立たしい。 私はキッと長瀬を睨んだ。 「お前のこと、ぺらぺら喋ってもいいなら、断ってもいーけど?」 ……理不尽だ! その笑顔と口から出てくる言葉のギャップがひどい! 青ざめる私の肩をぽん、と叩いて、長瀬は言った。 「いいコで待ってろよ?」 あああ、もう。 思いきり殴り飛ばしてやりたい。 そんな思いを胸に、歯を食いしばって小さく頷いた。 .
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