【第4話】一夜の過ち、ではありません

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   週明け。 月曜日はいつも、何となく億劫なものだ。 けれど今日は特別、気が重い。 長瀬に会うのが嫌で嫌で仕方ない。 ……とはいえ、どうしようもない。 席は隣だし、関わっている案件は同じ。 社内にいる限り、逃げ道はなかった。 「おはようございまーす……」 声をかけてフロアに入ると、もうすでにヤツは出社していた。 「おはよー、羽村」 「おはよう、長瀬……」 いつも通りの長瀬に、引きつった笑みを返す。 .
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