【第4話】一夜の過ち、ではありません

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  「……んっとにアイツ、爆発したらいいのに……!」 絞り出すような声で、目の前の鏡に拳を押し付ける。 一旦クールダウンするために入ったトイレで、私は自分の浅はかさを呪っていた。 勢い良く水を出し、じゃぶじゃぶ手を洗っていると、ドアが開いた。 「あれえ? 澪先輩? って、水!」 入ってきた瞬間、慌てた様子のユリナちゃんが私の傍に駆け寄る。 素早く蛇口をキュッと捻り、私にタオルを差し出しながら言う。 .
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