【第4話】一夜の過ち、ではありません

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  「金曜日のことですよぅ! 飲み直すーとか言って、2人で路地の方入っていっちゃってぇ! 私も一緒に行きたかったのにぃ……」 「え、どうして来なかったの?」 「修平ですよぅ……! あのバカ、一緒ならタクシー代割り勘できるからとか言って、無理矢理連行されたんですよぉ……!」 「そ、そう……」 ユリナちゃんは回想しながら、怒りまで思い出しているようだ。 「アイツめ……!」と呟きながら、ふつふつと、怒りがわき上がっていく様子が見てとれる。 障らぬ神に、祟りなし。 そう判断した私は、ユリナちゃんに「これ、ありがとう」と言ってタオルを返し、席に戻った。 .
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