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千代達は牛乳の入ったカップを持って病室に戻った。
学徒達は横たわっている兵隊の枕元にカップを置いていく。
千代も一人一人の顔を見て、カップを置いていった。
自然に涙が流れてきた。
千代の体調不良を心配してくれた人
家族のことをよく話してくれた人
学徒達に心から感謝をしてくれた人…
ごめんなさい…
私は…あなた達を見捨てることしか出来ない…
心の中で何度も思った。
いつの間にか全員の枕元に青酸カリ入りの牛乳が置かれていた。
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