マーメイドプリンセス

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「ゆゆ、おつかれ」 「おつかれ」 「ゆゆ先輩!お疲れ様です。タオル、良かったら使ってください。」 「ありがとう」 着替えをして短い髪をふきながら帰る支度を始める 「次の大会の案内用紙、部長がわけてるからちゃんと目通しとけよ!今シーズン最後の大会だからな、リレーメンバーは特に気合い入れろ!」 高校生活での部活最後の大会は、決して大きいものではないけれど、私達3年生にとっては特別なものだった 顧問の話に耳を傾ける 「今年のリレーメンバーは、優奈、里美、ゆゆ、美咲!。あとの1、2年は応援だ。ストップウォッチ用意しとけ。じゃあ、今日はここまで!解散!」 「やったじゃん、ゆゆ!頑張ろうね?お互い。」 「うん!」 里美や部長の優奈と比べて私は、リーダーシップがあるわけじゃないし、飛び出た才能を持ってるわけじゃないけど 入部してからリレーメンバーに入りたくてずっと頑張ってきた 努力がついに報われて、里美や優奈と同じコースに立てるのだ 先輩からもらった水着でリレーに出ることが目標だった私は 3年生になってからも、順調に生活をおくれてる 「ちょっと!あんたが全部持ってきなさいよ!」 「えっでも、こんなたくさん」 「地味子は黙って言うこと聞いてればいいの!」 一年生の女の子達が、1人の子をいじめている。蹴られたり、叩かれたりしているのに、周りは見てみぬふり。 私も、その中の1人
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