1703人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
私が見ているメニューを正面から覗き込んできた。
顔が怖いです、吉岡さん。
イケメン台無しです。
でも言えない。
「カルボナーラとなすのトマトソースと迷ってます」
メニューを取り上げられて小さくなって見守っていると、下唇をちょっと噛んで何か考えていたらしい吉岡さんが、さっさと店員さんを呼んだ。
可愛い制服を着た店員さんが、ニッコリ笑顔で駆けつけてきた。
「ご注文はお決まりですか?」
「このカルボナーラとなすのトマトソース。食後にアイスコーヒー。お前は?」
突然聞かれて、はっと我に返る。
「あ、アイスティーお願いします」
「以上で……」
.
最初のコメントを投稿しよう!