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「係の奴いつ来んだよ?
正直、口でちゃんと説明してもらわねぇと納得できねぇ」
金髪の短い髪に所々茶色の髪が模様の様に混ざった、いかにも気の強そうな男の愚痴が溢れる。
その髪型で就職活動をしていた彼自身も問題はあることに違いないのだが。
「じゃあ、係員が来るまで自己紹介でもしないか?
これから同じ実験に取り組む仲間、お互いの名前くらいは知ってた方がいいはずだ」
サラサラの黒髪をした、眼鏡の似合う男の冷静な発言に、不機嫌な金髪の男が突っかかるかと思われたが、そのようなこともなく、自己紹介が始まった。
「まず自分は、小野寺 誠(オノデラ マコト)、歳は二十三だ。」
自分が仕切りだしたということもあり、小野寺は眼鏡の位置を直しながらそう言った。
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