【第6話】思いがけない、お誘いと

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  意を決して、ドアに手をかける。 カラ……と軽い音がした瞬間。 「羽村さん!」 「っ!」 呼びかけられた声に過剰に反応してしまった。 手を止めた私がゆっくり振り返ると、声の主は少し眉を下げて笑った。 「すみません、少し遅れてしまいました」 「いえっ! そんな、私も今着いたところですし!」 慌てて顔の前で手を振ると、神谷さんの表情も和らいだ。 「そうですか、なら良かった。じゃ、入りましょうか」 「は、はい!」 変に気合いの入った返事をしてしまった私に、神谷さんは軽く笑った。 私は恥ずかしさで真っ赤になるのを自覚しながら、神谷さんに続いて店へと足を踏み入れた。 .
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