【第6話】思いがけない、お誘いと

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  「さ、何食おうかな。腹減った!」 屈託のない笑みを浮かべてメニューを手に取った神谷さん。 その様子は、さっきまでのビジネスライクなやりとりとは、正反対で。 突然変わった神谷さんの雰囲気に、声も出なかった。 メニューとにらめっこをする神谷さんが、「んー」と唸る。 片手を口元に当てて、真剣な顔をして。 初めて見る表情に、また心臓が大きく波打つ。 釘付けになっていた私に気付いた神谷さんは、照れたように笑った。 「すみません、つい夢中になって」 「あ、いいえ、大丈夫です!」 慌ててぶんぶん顔を振る私。 苦笑する神谷さんは、私の方に向き直った。 .
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