【第6話】思いがけない、お誘いと

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  「羽村さん、提案なんですが」 「はい?」 「今日は二人だけですし、プライベートと割り切って、飲みませんか?」 「……え?」 神谷さんの言葉の意図が掴めず、怪訝な顔をしてしまう。 ひとつ、咳払いをした神谷さんは、「これは、つまり」と続けた。 「僕と羽村さんは取引先の人間同士、ですよね。今日はそのフィルタを外して、飲みませんかということです」 神谷さんは、取引先の、大事な相手。 そのフィルタを外す……という、神谷さんの提案にはどういう意味があるんだろう。 なかなかその真意が理解できず、私は質問を重ねる。 .
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