【第6話】思いがけない、お誘いと

9/33

1844人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
  「何がだよ?」 「ひっ!」 隣から聞こえた声に過剰反応してしまう。 見えるはずはないのに、反射的にメール画面を閉じた。 どくどく、血液が流れる音が全身を駆け巡る。 私はギギギ、という機械音がしそうなくらい、不自然な動きをしながら長瀬の方を振り向いた。 「な、な、何がっ!?」 呆れたような顔をしながら、長瀬がこちらへ近付く。 「吃り過ぎ。何だよ、何かトラブルか?」 「っ!」 そう言うと、ひょい、と私のMacを覗き込んできた。 何もおかしなところはない、ただデータが開いた状態の画面ではあったが、私は息を呑んだ。 .
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1844人が本棚に入れています
本棚に追加