0人が本棚に入れています
本棚に追加
「(ん、ここ…どこだ…?)」
自分の回りを見渡すが、見たことない部屋。殺風景な白い部屋の真ん中には真っ赤な椅子が一つ。
しばらく考え、すぐに気付く。
「(あぁこれ、夢だ。)」
なんとなく確証があった。俺は夢とわかると、真ん中にある真っ赤な椅子に近づき腰掛ける。
しかし、妙な夢だ。意識はハッキリとしているのに、何故だか夢と認識出来ている。妙と同時に少し不気味だ。先程もあたりを見渡したがもう一度見渡してみる。
やはり、何もない。ただただ白い部屋、そして今腰掛けている真っ赤な椅子が一つあるだけ。
俺は椅子から立ち上がり壁の方に向かう。手で壁をさすったり叩いたり、押したりしてみるが何もない、何も起こらない。しばらく同じように部屋の壁全てを調べるがやはり何もない。
「(何なんだ、この夢は…)」
壁を調べ終えた俺は再び真っ赤な椅子に座ろうと思い、振り返った。
最初のコメントを投稿しよう!