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「ぉぉ…お前…の名前は……?」
何を聞いているんだ俺は。名前とかそんなことよりもっと重要な質問があるだろう。
「名前?私の名前でいいのか?ふむ、変わった人間だなお前は。私はメリアーダ。メリアーダ・ルリ・ヴァルディア。」
長い名前だ。この白い存在、メリアーダなんとかは一体何なんだろか、俺が見てる夢なのは間違いないがどうも現実味がありすぎる。
「メリアーダ…って言ったか。お前は何しに、何のために人の夢に現れた?」
恐る恐る聞く。
「おぉ、そうだ、そういった質問を待っていた」
少しばかり、嬉々として話す。
「お前は駄目な人間だ」
「……………は?」
何故初対面の、しかも夢に出てきた奴に駄目な人間などと言われなければならない。俺はしばらくの間、その言葉の意味を考えていたが、メリアーダと名乗ったそいつはお構いなしに続ける。
「私達は一人につき、お前達駄目な人間を一人観察する、その観察対象が今後一人で自立、まぁ人並みに生きていくことが出来ないと判断した場合こういった方法、夢に入り込んで最初の干渉をする。そうして私達とある契約をしてもらう」
なんだ?これは俺の妄想か?それに契約って一体なんなんだ。俺は次から次へと疑問が湧いてきた、さらに質問する。
「契約、と言ったな、それはなんだ?もし契約を拒否したら?そもそもお前は一体なんだ?他にも聞きたいことが山ほど…」
「まぁ待て待て、そんなに質問をいっぺんにするな」
俺が一気に質問していたのをメリアーダは遮ってきた。
「そうだな、さきに重要な質問に答えよう。拒否したら、と聞いたな?」
急に真顔になり続けた。
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