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当然のように私も後部座席のドアを開けようとしたところで、不機嫌そうな吉岡さんに捕まった。
「茜はこっち」
「キャッ！」
いつのまにか片桐専務の車の横に止めたていたらしい吉岡さんが、助手席のドアを開けて私を押し込んだ。
にこやかに見送ってくれている仲間達と、ブーブー文句を言っている女子達に手を振って、２台は静かに走り出した。
「吉岡さんのお陰で、私凄い嫌われ者になっちゃったじゃないですか」
どうせもう会わないからいいんだけど、知らない人にあんなに睨まれるのは気分のいいものじゃない。
「もしかして、あの２人のデートについて行く気だったのか？」
「そうじゃないですけど……」
「送ってもらえるだけありがたいと思え」
頭をくしゃっとされてもなんだか釈然としない。
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