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こういう時吉岡さんの姿が見られたらもうちょっとホッとできるのにな。
入れ違えで出張なんてついてない。
こういう時は早く寝るに限る。
せっかく早く帰れたんだから、ゆっくりお風呂に入って早く寝てしまおう。
必死で動揺する自分を励まして、バスルームに向かった。
翌日出勤すると、出張から帰っているはずの吉岡さんはいなくて、朝一番で取引先に直行して行ったと聞かされた。
心配をかけたくないから言いたくはないんだけど、ちょっと顔が見られたら安心できたのになんて都合のいいことを考えていたら、白井さんが百面相だって笑った。
「なんだか取引先のトラブルで呼び出されたの。もしかしたら今日中に帰ってこないかもしれないわね」
「そうなんですか……」
取引先に行っているならどうしようもない。
もちろん仕事が大事なんだし、このクマの出来た顔を見られずに済んだことを喜ぼう。
結局昨日も早くベッドに入ったもののなかなか寝付くことは出来なかったから、きっとひどい顔だって言われるに決まっている。
心配顔で見ている白井さんに笑顔を返して仕事に取り掛かった。
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