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電車に揺られてようやく辿り着いたマンションの前。
一週間の研修を終えて、やっと帰ってきたと思うとホッとする。
「ありがとう、慎太郎も疲れてるのに……」
慎太郎だって自分の荷物もあるし、これから自宅に帰らなくてはいけない。
「いいってこと。部屋まで持ってくから」
「でも……」
オートロックの扉の前で荷物を受け取ろうとしていたのがわかったのだろう。
ありがたいけど申し訳ない。
部屋に男の人を入れたことがないし、荷物を運んでもらったからといって気軽に招くのには抵抗もある。
ましてや私のことを好きだと言ってくれている人なら尚更。
部屋片付いてたかな?
これが1番の不安材料ではあるけど。
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